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ついにやって来ました夏ですね。
世界的な異常気象により、苦しい夏を皆様お過ごしかと思います。
因みに、私の部屋は何故だか、仕事終わりに帰ると最高に暑くなり、ドアを開けるとメガネが曇るサウナ状態でございます。
朝に生ハムを冷蔵庫から出しておくと、夜には燻製ジャーキが出来上がっており、ビールの素晴らしい、おつまみになる事は言うまでもありません。
今、この記事を見て、
「私も明日からやるぅぅぅぅ!」
と意気込んだそこの貴方、残念です。
生ハムを冷蔵庫から出したら、、
腐るだけですよおお!
取り敢えず、騙された方は燻製の仕方を一から勉強しましょう。
燻製の仕方→こちらから
はい。
といきなり、読者をやや不快にする様な出だしでしたが、ここで離脱してしまわない事を祈りながら、燻製が出来ると思わず嘘をつきたくなる程暑いこの部屋からブログを綴ります。
目次
序章 〜スマホ無双時代。〜
それは、燻製が出来る程暑い日だった。杭州という、上海から新幹線で約1時間程で到着する街へ1人で仕事で行った。
因みに、私の中国語は出川イングリッシュ並で、中国語で会話は愚か、買い物も、道案内も、ひいてはナンパなんて、雲を掴む様なレベルである。
それでも、何故一人で、異国の地で、新幹線に乗り、遠出が出来たかというと、
そう。
スマホがあるからだ。
中国において、スマホがあれば、
翻訳、支払い、タクシーを呼ぶ、シェアリングバイク乗る、地図で目的を探せる、
極論、友人に助けを呼ぶ事だって可能である。
例えるならば、初代ポケモン赤青緑で、チートを使い体力ケージが無限になり、
絶対負けない状態のアレだ。
3時間くらいは無敵に酔いしれますが、その後はポケモンの面白さが0になり、チートした事を後悔するアレだ。
従って、まさにチートレベルのスマホという相棒が居るので、私は安心して、言葉も通じない異国の地へ行く事が出来たのであった。
その日もいつも通り、仕事を終えて、後はホテルに泊まり一服するだけという状態まできていた。
そして、営業先から杭州の事前に取っていたホテルに向かおうと思った瞬間、その事件は起きたのだった。
第二章 〜スマホ、死す。〜
なんと、いきなり私のスマートフォンが
No Service
という、冗談でも聞きたくないNG ワードを画面の左上に写し出した。
まあ、中国では偶に起きる事で、再起動すれば直るだろうと思い、取り敢えず再起動した。
しかしながら、再起動しても、
No Service
彼女はまた、こう私に訴えかけた。
今日は機嫌が悪いのかなと思い、
私はその文字を見なかった事にして、もう一度再起動した。
すると、彼女はめげずに、
No Service
と。
百戦錬磨の私も流石に焦りを感じた。
取り敢えず、状況を把握しようと、冷静に今後の行動予定を書き出した。
①ホテルの住所を調べる
②(多分遠いので)タクシーor自転車でタクシーに乗る
③チェックインをして、夕食を食べに行く。
とまあ、こんな感じた。
そして、これらの工程でスマホを使う場面を整理した。
①ホテルの住所を調べる
→スマホで地図アプリを使い調べる
②(多分遠いので)タクシーor自転車でタクシーに乗る
→スマホでタクシーや自転車を探し、お金を払う
<金曜日の夜は普通のタクシーは殆ど捕まらないので、配車アプリでタクシーを呼ぶのが一般的だ。また、当時は現金も十分に持ってなかったので、現金支払いの普通のタクシーに乗る選択肢は無かった。>
③チェックインをして、夕食を食べに行く
→スマホで翻訳しながら、チェックインして、夕食の場所を調べて、支払いまでする
<あまりいいホテルではなく、でホテルのスタッフは英語が話せない可能性が高いかったので。>
という風に、
なんと全ての工程で
スマホを使うのでは無いか!!
普段は気付かないけれど、失ってから大切さに気づく奴である。
取り敢えず、私はWi-Fiでインターネットに接続し、信頼のおける友人に突如スマホが使えなくなった、理由を解明しようと考えた。
そうして、Wi-Fiを見つける長い旅が始まるのであった。。。
第三章 〜Wi-Fiを求めて三千里。〜
中国では、至る所にスターバックスがあり、また無料のWi-Fiも多いので、
特にWi-Fiに接続する事が、ここまで難しいとは思ってもいなかった。
何故なら、中国における無料Wi-Fiの約99%が、
一度携帯電話を入力し、その後ショートメッセージで暗証番号が送られてき、
それを入力して、初めて無料Wi-Fiに接続出来るという仕組みになっているからである。
何が言いたいかというと、
ショートメッセージを受信出来る状態
=インターネットサービスある状態
じゃないと無料Wi-Fiは使えないのだ。
先刻の体力ケージを突き破る程の無双感に包まれていた状態とは一転、
瀕死状態で
マジでポケモンセンターに駆け込む5秒前のあの状態まで、追い込まれた。
ここまで追い込まれた私は、もう恥を忍んではいられませんので、
リーサルウエポンである
「知らない人の携帯電話番号でWi-Fiに接続する」
という苦行に挑戦する他なかった。
しかしながら、冒頭に話したようにここは中国、私は彼等と会話は愚か、意思疎通も出来ない。
だが、ここで諦めては、
私は今日は野宿になってしまうだけに留まらず、この中国という異国の地の杭州という土地から帰れない可能性も出てくる。
私は覚悟を決めて、決戦の地「マクドナルド」へと足を踏み入れた。
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そうして、Wi-Fi探しの終わり無き旅が始まるのであった。
第四章 〜スーザンボイルと脂ギッシュマン。〜
まず、分かり易い様に、画面が大きいパソコンでWi-Fiを接続する画面を見せながら、見ず知らずの私に対して、中国では命の次に大切であろう携帯の番号を教えてくれそうな善良な市民を探す事にした。
1人目は若い女性二人組に声をかけた。
スティーブジョブズを彷彿させる完璧なジェスチャーで、
「貴方の携帯電話を教えて下さい」と私は全力で訴えかけた。
しかしながら、私の全力の120%コミュニケーションの努力は実らず、向こうには3%程しか伝わっていない様だった。
ハエを見るような目で私は追いやられ、私は次の標的を探した。
2人目は華金にも関わらず、1人でマクドナルドで黄昏る中年のオバさんだ。
今度はこっちの意図が若干伝わったが吉と出たのか、向こうはナンパと勘違いして、
執拗に私を敬遠した。
その時ピュアな私の心に二つの感情が生まれた。
一つは、
誰もお前をナンパしねえよと
という怒りにも似た感情である。
何故なら、彼女の外見を失礼ながら例えるとまさに「スーザンボイル」そのものであったからだ。
彼女の外見をとやかく言える程、私は偉くは無いが、
少なくとも歌を歌っていないお前には、Wi-Fiが使えるならば、未来永劫声をかける事は無いだろうと言いたがったが、言える筈もなく、静かにsorryと言った。
二つ目の感情としては、
この華金にも関わらず、1人でマクドナルドに居る、リアルスーザンボイスすらも私は口説けなかったことだ。
こちらの精神的ダメージは大きく、私のHPはもう0寸前だ。
しかしながら、丁度その時、遠くから何やら熱い視線を感じた。
2連続のナンパを失敗した私を憐れむ様な眼差しで、優しそうな若い男がこちらを見ていた。
一見ゲイにも見えそうな彼だが、携帯電話の番号さえ教えてくれれば、何をされても良いという状況だったので、私は迷わず彼の元へと駆け寄った。
すると幸い彼は、英語が若干話せたので、初めてこのマクドナルドで意思の疎通が出来た。
彼は状況の理解が早く、直ぐに携帯電話の番号を教えてくれる事を許諾しれてくれたのだった。
まさに天使だと。
中国にも天使はいたのだ。
だが、彼は完璧な天使では無かった。
彼はおもむろに、マクドのポテトで脂ギッシュになったその指で、私のMacのキーボードで彼の電話番号を打ち始めた。
普段の私は、カフェで仕事をする時は、机を手持ちのウエットティッシュで入念に拭き、その上でしかMacを使わない上、毎日綺麗にMacを掃除しているのだ。
彼はその聖域とも呼べる、Macのキーボードを無慈悲に侵した。
彼の愚行を例えるなら、「ニトリで買いたてのベットに、土足のみならず、王将の床の上を存分に歩いたその脂付きの付きの靴でウォーキングをしている」様なものだ。
しかしながら、善意で私の助けてくれる彼に対して、手を拭けと言える筈もなく、
ただ固唾を呑んで聖域が脂まみれになるのを眺めるだけだった。。。。。
最終章 〜教訓〜
最終的に私は、脂ギッシュマンのお陰で、Wi-Fiに接続する事が出来、通信が無くなった原因を突き止める事が出来た。
原因はスマホの通信のデポジットが無くなっていただけだった。初めてのケースだったので困惑はしたが、スマホ上でチャージをして、無事に通信が復活し、その後は事なきを得た。
取り敢えず今回のスマホ死亡事件で得た3つの教訓はこれだ。
①スマホが生活のインフラを担っている世界は非常に危険である。
②携帯電話番号認証無しの無料Wi-Fiを整備する事が急務である。
中国は、テクノロジーが進歩しており、外出する時はスマホだけで十分という状態である。恐らくそれは今後の世界のスタンダードになるだろう。
日本にも、現在モバイル決済の普及の波が来ているし、近い将来こうなる事は間違いない。
個人的には、今回の私のケースのような急にスマホが使えなくなった事態に備えて、街中に携帯電話番号認証無しの無料Wi-Fiや無料の充電スペースを設備する必要があると思っている。
そして、最後の教訓は、
③華金の夜にマクドに居るスーザンボイルのナンパは高難易度である。
皆さんもスーザンボイルと甘く見ずに、全員がミランダ・カーだと思い常に全力で勝負に臨んで欲しい。
油断は禁物だという事だ。
この記事を読んだ皆様は是非、スーザンボイルと脂ギッシュマンに打ちのめされた私の二の舞にならない様に、来たる未来に備えて最善の準備して欲しい。。。
今回も4000字を超える長文を読了頂き誠にありがとうございました。
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